2011/02/27
強風吹きすさぶ高宕山の山頂
手前にある鉄釜は雨乞いの儀式に使うものらしい
昨日土曜日は田部井君と八ヶ岳の横岳縦走ワンデイを楽しんで、今日は妻と房総丘陵のハイキング。
驚いたのが気温差。土曜日は厳しい寒気の流入で美濃戸の気温はマイナス12度。2800mの稜線ではマイナス20度近くまで下がったかもしれない。
ところが日曜日は一変して南風が吹き込み、関東地方は気温が上昇。房総半島の館山の最高気温は17度。
房総丘陵の初冬から春にかけての素晴らしさを知っている私たち。200mから300mの山々だけれども小さなアップダウンが多いので累積標高差はけっしてあなどれない。
そして四街道の自宅から80km程度の距離というのもありがたい。近年は館山道が整備されたのでおもな場所には1時間半でたどり着ける。
今回、選択したのは高宕山。房総丘陵の中でもお勧めの山。その魅力は二つある。
ひとつは山頂のロケーション。とんがった山に登ったという実感がある。つまり険しい岩場を経由して、狭い山頂にたどり着く。そしてその山頂からの展望は360度。
ふたつめは「高宕観音」の存在である。岩をくりぬいて建てられた観音堂と石仏。そして石段。圧巻は仁王像。こんな山奥に昔の人はどのような思いでこのような建造物を作ったのだろうかと思いを馳せるのである。
8時に出発。
房総の館山方面へ向かう時に京葉道路は穴川で渋滞する。ここを迂回しないと時間を食う。私たちはいつもの通り「松ヶ丘IC」で高速道路へ入る。
豊英ダムに近い三島神社からわき道へ入る。この近辺の集落の風情は誰もが抱く里山のイメージそのものだ。失われつつある田園風景、あるいは里山の風景といったものが、ここにはある。この風景を見るだけでうっとりとしてしまう。
八郎塚の登り口は路肩が少し広がっており、縦列駐車ながら5台程度は止めることができる。支度を整えさっそく登り始めた。
八郎塚までの道は杉の植林地帯をたどることが少なくない。小さなアップダウンを繰り返しながら登っていると、高校生たちがやってきた。訊けば君津商業高校野球部という。ユニフォーム姿で走り去った。
八郎塚はピークから少し下ったところにあるので、昨年訪れた時には気づかなかったが、今回は注意しながら歩いていたので確認することができた。
八郎塚からいったん大きく下り、関東ふれあいの道に合流。ほぼ水平に近い歩道を軽快に歩いていくとやがて高宕山への分岐点に到着。国土地理院の地形図では315.1mピークを経て330mの高宕山へ稜線通しに行けるように記述されているが、実際には高宕山の北西にある260mのコルから折り返すようにトレイルが設置されている。
小規模な岩場とハシゴを登ると山頂直下のトラバースとなる。このトラバースの小道の露出感が素晴らしい。
そして小道を北側へ回り込んで凹角に設置されたハシゴを登ると山頂。山頂は360度の展望。ただし今日は風が強い。吹き飛ばされそうな風である。
高宕山から石射太郎へと稜線を進むとすぐに岩にくりぬかれた穴をくぐる。くぐったところが高宕観音堂である。
観音堂の軒下で腰を下ろす。
風が吹きこまず、ポカポカと暖かい。ウレタン銀マットを敷いてどっかりと座り込み、恒例の鍋焼きうどんを作る。いつもながら山で食べる鍋焼きうどんは旨い。
高宕観音から石射太郎へ向かう。
観音堂の長い石段を下り、仁王像を見ながら整備された関東ふれあいの道を急ぐ。
杉の植林地帯の道は味気なさを感じるが、落葉樹からなる雑木林の道は、なんとも言えず心和む。
やがて石射太郎の手前にある野猿の餌付け小屋跡に到着。
石射太郎の山頂への道は封鎖されており、そのまま高宕一号隧道の入り口へと下降。
この高宕一号隧道から八郎塚登山口までは3.6kmとある。
3.6kmの林道も妻とおしゃべりをしながら歩いていると退屈しない。高宕大滝への林道を右に分け、アスファルトになった登り坂の林道を辛抱して歩く。
二時半過ぎに車に帰着。
ほどよい疲労感。妻も同感だという。
さっそく温泉へと向かう。今日、訪れるのは「小糸川温泉」
農家の庭を突っ切るようなアプローチに意表を突かれる。そして湯船を見て更に驚く。
湯がコーヒー色。温泉マニアにはこたえられないような素晴らしい湯。ぬるいけれどもじっくりと温まる。入浴料は1000円だが14時以降は500円。16時閉館。石鹸シャンプーあり。
帰りの高速道路はいつになく渋滞していた。
走行距離:155km、ガソリン消費量:16リットル
八郎塚登り口 | 09:31 | ||
八郎塚 | 10:47 | ||
高宕山 | 11:40-42 | ||
高宕観音 | 11:57-12:48 | ||
石射太郎 | 13:28 | ||
石射太郎登り口 | 13:43 | ||
高宕大滝分岐 | 14:16 | ||
八郎塚登り口 | 14:39 |
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