2009/12/23
鳴子川下流部
先月から通っている待崎川上流部は、いくつかの支流にわかれている。本流ともいうべき滝根入川のほかには遠沢川、鳴子川などがある。
滝根入川はおおかた遡行してしまったので、残るは鳴子川と遠沢川である。
遠沢川は12月6日に下降路としてたどった。残念ながら土砂の堆積いちじるしい荒廃した沢だった。
そこで鳴子川。鳴子川はダムに直接注ぎ込んでいて、出合への道が存在しない。取り付くには尾根を越えるよりほかに手がないのである。
8時に四街道の自宅を出発したが温度計はマイナス2度。厚い氷が張っていた。
清和県民の森では路面が凍結し、四輪駆動車がガードレールを突き破って大破していた。
国土地理院の地形図を検討した結果、お花見広場の200m先にある駐車場から136mピークのある尾根を超えて鳴子川へ下降することにして保台ダムを出発。
歩き始めると軽トラックに乗った管理組合のおじさんに「今日も来たんか」と声をかけられた。
事前の計画通り136mピークのある尾根の稜線から鳴子川へ下降する。斜面が急なので懸垂下降となる。妻はイタリアンフリクションヒッチ。私は肩がらみ。
降り立った鳴子川の川底は両岸切り立っており、薄暗い。少し上流部に懸垂下降を要しない下降ポイントがあった。ここでコーヒータイム。湯を沸かしゆっくり休む。
遠沢川のような荒廃した沢を想像していたが、そうでもない。甌穴の造形が美しいなかなか落ち着いた遡行しやすい沢だ。
他の沢に比べて下流部から遡行を開始するので、流程がちょっぴり長く、それに伴い楽しい区間も長いので、お買い得かもしれない。
一時間半ほど楽しい遡行を続け、源流部も近いところで昼食。銀マットを敷いてどっかりと腰をおろしガスバーナーに点火。
温かい味噌汁でおにぎりを食べる。
食後は沢を少し遡行し、右手の尾根に取り付く。
今回からピッケルを持ってきている。アイスハンマーでもいいのだが、ピッケルだと泥の斜面にステップを切ることができる。
大した苦もなく、古い林道へたどりついた。
この林道は12月6日に歩いたもので左へ行けば、舗装路に出る。一方、右に行けば道は荒廃し崩れかけた素掘りの隧道を七つくぐって、荒廃した遠沢川への下降路に続く。
もちろん、ここは左へ行く。
すぐに素掘りの隧道を一つくぐり、間もなく東京大学農学部の千葉演習林へと続く舗装された林道に出た。
のんびりと舗装路を歩き、東大演習林のゲートの前から関東ふれあいの道へ入り、12月12日に確認した滝根入川中俣と右俣の中間尾根を下降。
下降を開始してから約一時間後にお花見広場でザックをおろす。
午後の日差しが暖かく背中を温めてくれる。空は快晴。
インディアンサマー。
ビスケットを食べながら妻はコーヒー、私は紅茶。
スパイク長靴を水道で洗い家路についた。
保台ダム | 9:44 |
お花見広場先の駐車場 | 10:03 |
下降点 | 10:10 |
鳴子川の川底 | 10:23 |
大休憩 | 10:34-10:49 |
昼食 | 12:41--13:00 |
古い林道あと | 13:25 |
素掘り隧道 | 13:30 |
舗装路 | 13:37 |
東大ゲート | 13:44 |
中間尾根下降点 | 13:53 |
お花見広場 | 14:57--15:26 |
保台ダム | 15:40 |
倒木 |
待崎川の典型的な渓相 |
かなり本格的 |
落ち葉がちりばめられたナメ |
こんなところもあるんです |
房総離れしたチョックストーン滝 |
ここは最源流部 |
つめの尾根を登る |
素掘りの隧道 |
黒部下ノ廊下のような掘削跡 |