2009/12/26
ここで沢は大きく屈曲する
待崎川の探索も終盤であろう。
主な支流は遡行し尽くしたが、気になる流域が一つ残った。
それは滝根入川右俣の110m地点で右から合流する「東沢」である。流域面積が大きいので、何かがあるかもしれない。
では行ってみようということになった。
残念ながら天候は曇り空だが、午後には天候が回復すると報じられている。
これを期待して7時に四街道を出発した。
早立ちのおかげで、保台ダムから歩きだしたのは8時53分。9時前に歩きだすのは初めてだ。
乳白色の曇り空からは、雪でもちらついてきそうな感じで北国の冬空のようだ。冬を実感してそれはそれで楽しい。
お花見広場で水筒に水を満たし、奥へと入っていく。いつもの通り花木園から近道を通って滝根入川へ入り、98mの二俣を右折する。
標高110mの二俣に到着。右の「東沢」は流木と土砂が堆積しており見栄えが悪い。それでもきっとこの奥には素晴らし景観を秘めているに違いない。
この沢は甌穴が発達している。その甌穴は緑の水にたたえられ深い。
その中でも標高125m付近で右から合流していくる支沢には洞穴のような甌穴を持った滝が連続しているのが見える。このような景観は待崎川全流域でもここだけであろう。
急速に天候は回復しているようで木漏れ日が川底のナメを照らし、せせらぎがキラキラと光る。
このあと土砂の堆積地帯が時々あらわれたが、おおむねナメの美しい渓相が続いた。苔の緑が鮮やかなのは真冬でも温暖な気候の故であろう。
いよいよ最源流部まで達した。あまり空腹は感じないが、これ以上登ってしまうと遡行が終了してしまうので、ここで昼食のための大休止とする。
朝方は曇り空だったが天気予報の通り、空は晴れ渡って木漏れ日がまぶしい。せせらぎの音とそよ風の音以外には何も聞こえない。
落ち葉が堆積したふかふかの羽毛布団のような小さな台地にウレタンマットを敷いて腰をおろした。
ゆっくりとガスバーナーを組み立て、やかんに水を入れ、点火する。
昼食後、沢を最源流までたどる。
いよいよ沢はふさがれた。左手の尾根に登りやすい部分が見て取れる。
さしたる苦労もなく尾根を登っていくと、東大演習林へと続く舗装路に飛び出した。
今日は南風なのか、風は暖かく春のそよ風のようだ。半そでになって、そよ風に吹かれながらゲートから関東ふれいあいの道を歩く。
中俣右俣中間尾根を経由し13時ちょっとすぎにお花見広場に到着。
日差しがぽかぽかと暖かい。ビスケットを食べながら妻はコーヒーを飲み私は紅茶を飲む。
無人店舗で鴨川産みかんを買って、それを食べながら家路についた。
保台ダム | 8:53 |
花木園 | 9:24 |
入渓点 | 9:41 |
98m二俣 | 9:44 |
東沢出合 | 9:59 |
110m | 10:12 |
昼食 | 10:43-11:09 |
舗装路 | 11:47 |
ゲート | 11:53 |
中俣右俣中間尾根下降点 | 12:04 |
花木園 | 12:51 |
お花見広場 | 13:05-13:35 |
保台ダム | 13:50 |
110m地点で右から流入する支沢は甌穴が発達している |
いつものナメの廊下 |
箱庭的な渓相 |
なかなかですね |
名残の紅葉 |
最源流部の倒木帯 |
関東ふれいあの道 |