2011年 夏

筑波山

椎尾道（薬王院コース）

2011/06/26

雨にぬれる関東ふれあいの道

二週間ほど前に夏休みの航空券を予約した。妻と私の二人分である。
8月14日のＡNA_NH209便と8月30日のANA_ＮＨ202便。フランクフルトでルフトハンザに乗り換えてジュネーブへ入る。
体力があるだけではヨーロッパアルプスの山は登れないが、体力がなければどこにも登れない。つまり現状ではどこにも登れないということになる。
だからシャモニを基地にしてバリス、ベルナーオーバランド、ドロミテなどでちょっとしたハイキングと簡単な登山でもできればいいなと思う。とはいえせめて一般登山者並みの体力までは調整して渡欧したい。これから出発まで一ヵ月半しかないけれど妻と二人で黙々と登ることにしたい。

6月26日（日）小雨

富士山に登る予定だったが、今週末も天気が悪い。早朝3時、急遽予定を変更して筑波山とする。筑波山ならさほど急ぐ必要もないので二度寝して6時ころ四街道を出発する。
トレーニングを目的とした筑波山のベストコースはどこか。つまり最も標高差をとることのできるコースはどこかということになる。
筑波山の麓には水田が広がっておりその標高は25m。女体山の山頂が877mなので、850mの標高差を得ることができる。
ただし駐車場の問題がある。路肩駐車やコンビニの駐車場へのパーキングはいずれ登山者自らの首を絞めることになると思う。というようなことを考慮に入れるとベストコースは椎尾道ではなかろうか。筑紫湖の湖畔にある駐車場に車を止め、男体山を往復すると、その標高差は820m。椎尾道は一般には薬王院コースと呼ばれるもので、途中から関東ふれあいの道をたどるので、危険箇所は少ない。
8時過ぎに筑紫湖の湖畔にある「ふるさとの森」駐車場に到着。ここは桜川市営「蕎麦処つくし亭」の隣にある駐車場で清潔な水洗トイレがある。
今日のような蒸し暑い日には傘がいい。ゴアテックスの雨具を着たら蒸し暑くてたまらない。標高52mの筑紫湖の湖畔から傘をさして登りはじめる。
薬王院までの30分で、汗びっしょりになった。蒸し暑い。
薬王院から山道へ入る。「ゆっくりとしたペースでもいいから休まないで登ろうね」と妻と約束する。
標高430mで林道を横断。ここから筑波山へは関東ふれあいの道として整備されている。関東ふれあいの道は途中から階段状の急登となる。椎尾道ではここが一番つらいところだ。この急登は標高差200mほども続こうか。
途中で初めて人に会う。地元の高校生と先生らしき6人パーティー。「高校生？」と尋ねると「ハイ」と少年らしい笑顔で答えてくれた。
標高650m付近で急登は一息つき、700m付近で終わる。やがて730m付近で筑波山自然研究路に到着。
左折して御幸ヶ原へ向かう。
小雨模様でガスに覆われた御幸ヶ原には人影は少ない。
ここより男体山を往復。御幸ヶ原から男体山への道は1000年以上の長きにわたって登拝者によって踏まれ続け岩が摩滅してつるつるだ。それが雨に濡れると更にすべる。用心しながら往復した。
御幸ヶ原に戻って休憩しようと思ったが、小雨模様で濡れてしまう。売店でアクエリアスと水を購入し、筑波山自然研究路の東屋へ向かう。
標高735m地点にある東屋でザックおろし、初めての休憩をとる。いつもの通り野菜を茹でてカップ麺にトッピング。それからほうじ茶。
東屋を12時半ころ出る。
標高430mの林道横断地点で、往路で出会った高校生たちが休んでいた。先生3人に生徒3人。
筑紫湖の駐車場にたどり着くとまもなく彼らも到着した。それとはなしに耳に入ってくる彼らの話によると、どうやら夏休みに6人で北アルプスへ登る計画のようで、そのためのトレーニング山行らしい。思わずにっこりとしてしまう。
雨と汗でぐっしょりと濡れた衣類を着替え、さっぱりとして車に乗り込んだ。