2010年 初夏

丹沢 早戸川

早戸大滝

2010/05/29

谷間の高みから巨大な滝が落ちる。その迫力に圧倒されそうだ。

早戸大滝を初めて見た。
滝壺まで降りた。大きな滝の特徴である強い風が吹いていた。
一見の価値がある。

5月22日(土)晴

西丹沢の東沢本棚沢を予定して週末をむかえたが、5月末にしてはかなり強い寒気団が入ってきて天候が安定しない。高い山ではひょっとして雪かもしれない。
金曜日の夜の天気予報では、神奈川県西部は土曜日に曇りのち雨、日曜日に曇りという予報だった。ところが朝起きて出発の準備を終えて、外に出てみると霧雨状態。
明日は曇りという予報。明日へ延期することを妻に告げて寝室に戻り、寝転んで山の本を読んでいた。
7時半になって食堂へ入り、朝食を食べながらテレビを見ていたら明日は雨だという。と言うことは明日よりも今日のほうがまだましと言うことになる。
もう遅くなったが、今日のうちにどこかへ登りに行ったほうが良いようだ。すぐに出発することになった。こんな時間だからなるべく近場がいい。最初は筑波山を考えたが筑波山でも90kmある。近いが高速道路が使えない。一方丹沢でも早戸川なら125kmながら高速道路が使える。時間的には早戸川の方が早い。
ハンドルを北千葉インターチェンジへと向け。8時過ぎに四街道の自宅を出た。八王子の渋滞を避けて一般道を走り、10時50分に早戸川の最奥地である丹沢観光センター先の魚止橋に到着。先週とは打って変わり車が一台ぽつんとあるだけ。
天候とヒル対策を考え、足回りはスパイクゴム長靴をはき、霧雨の中を歩き始めた。伝道から造林小屋跡までの間ですでにヒルが這い登ってくる。虫除けスプレーで落とし、SOTOのポケットトーチで焼く。これを繰り返しながら歩く。
雷平で下山してくるアベックとすれ違った。おそらくたった一台停めてあった車の持ち主ではあるまいか。雷平の河原にタープを張り休憩。タープで小雨がさえぎられ安息の場が私たちに与えられた。銀マットを敷いて長靴を脱いであぐらをかく。湯を沸かしてピリ辛ねぎスープを飲む。握り飯がうまい。
相当気温が下がっているようでじっとしていると寒い。ゴア雨具の上着を着る。
ガスが流れ深山の雰囲気が漂う。今日は稜線まで登るのはやめよう。
一時間ほど休んで早戸川大滝へ向かう。河原を歩き、沢を幾度か左右に渡りなおし上流へと進む。徒渉地点には丸木橋などはひとつもなく、すべて徒渉。小雨なので増水はさほどでもなく長靴で川を渡ることができる。ゴム長靴で来て良かった。
しばらく歩いていると妻が大きな声をあげた。地面を指差している。見れば何匹ものヒルが頭を持ち上げてゆれている。長靴へと這い上がってくる。虫除けスプレーで払い落としバーナーで焼く。
気温が低いので、まだこの程度で済んでいるのだろう。暖かかったら悲惨なことになったと思う。
やがて二股に到着。正面は開けて本流である本谷沢。左から流入しているのが大滝沢である。水量比3:2で大滝沢が少ない。薄暗く狭い大滝沢の奥には5m滝が見えている。ヒルが這い登ってくるので足元をチェックしながら大滝沢へ入る。すぐに奥に巨大な滝の気配を感じる。数歩踏み出すと早戸大滝の一部が見え始めた。ガスがかかって薄暗い谷間で轟音を響かせている滝。手前の小尾根のふみあとにトラロープがかかっている。これを少し登り小尾根の途中から滝壺へと降りることができた。
落下してくる水流が強い風を作る。滝壺は意外にも小さく浅い。雨模様の暗い谷間で、ぬれて黒く光る岩盤に瀑水が飛び散る。
滝の落ち口まで登ってみることにする。先ほどの小尾根に戻り、さらに小尾根を登っていく。トラロープが幾本も張られているので登りやすい。
落ち口に到着した。セルフビレイをとっていない状態ではとても覗き込むことはできない。写真を二枚ほど撮って引き返した。
時間にゆとりがあるので、雷平で再びタープを張って休憩。
17時半に車へ戻ることができた。
ヒルが体に数匹ついていた。
これから秋まで、早戸川一帯はヒルのパラダイスになる。

走行距離250km


四街道 8:10
丹沢観光センター 10:50
魚止橋 10:50--11:18
伝道 11:33
造林小屋 11:53
雷平 12:31--13:30
大滝沢分岐 14:15--14:20
早戸大滝滝壺 14:33--14:38
大滝落ち口 14:54--14:48
大滝沢分岐 15:09
雷平 15:39--16:29
伝道 17:09
魚止橋 17:23
四街道 20:29


タープの下の憩い



妻が持ってきたお菓子
ジャガリコより美味しいかも・・・



小尾根を登る



同じく登る妻



高巻きの途中から見る早戸大滝

雷平にて