2006年 秋

南会津

秋探しの休日

2006/10/14--10/15

秋を探しにブナの森のナメをさかのぼった

秋になったら、焚き火と酒でのんびりしたい。
深い深いブナの森の中で一夜を過ごす。見上げるとブナの梢越しに満天の星空。
聞こえるのはせせらぎと虫の音。
こんなリクエストを細田さんにしていたらチョイスしてきたのが南会津のとある沢。
期待にそぐわぬ休日を過ごすことができた。

10月14日(土) 晴れ

南会津の曲屋のある山の中の小さな村。
林道の終点近くで車を止め、沢仕度を整え斜面を下って沢に降り立った。
黄葉にはまだ少し早いようだが、秋空が広がってすがすがしい。
小さな沢だがナメが発達して延々と続く。ゴーロ部分がほとんどない。驚いた。
細田さんがチョイスしたこの沢は、前回の川苔谷本流のように沢登りのガイドブックなどには掲載されていない。誰も知らない秘密の沢。
きのこを探しながらのんびり登って3時間、ヤブが沢を覆い始めたところで登高を中止し、キャンプサイトを探して少し下る。
焚き火が必須だから、河原が必要だがナメが続くこの沢では河原を見つけるのも大変だ。細田さんが登りながらチェックしていた場所まで下った。ブナの単層林の中にある素晴らしいキャンプサイト。
さっそく流木を集めて焚き火をおこし、飯を炊く。
飯を蒸らしながらビーフステーキを焼く。400gを食べてから残ったソースを絡めてナラタケのソテーを作る。
美味い。
メインはキノコ満載のチゲ鍋。日本酒にぴったりだ。ナラタケの歯ごたえとキムチの辛味がなんとも言えず食が進む。星空の下でせせらぎの音を聞きながら秋の夜は更けていった。

10月15日(日) 晴れ

8時過ぎまで寝袋の中でまどろんだ。
起き上がると、細田さんが焚き火でチゲ鍋を暖めなおしていた。
朝食前に、ドリップコーヒーをいれて飲む。
朝食も美味かった。
下山に要した時間は1時間30分。
下山地の近くにある温泉で汗を流し、会津西街道の露天市で土産のなめこを買って家路についた。