2006年 夏

西丹沢

玄倉川 小川谷廊下

2006/07/15

ウヘエー、涼しいけど、水しぶきで顔をあげてらんないヨー!

当初、海の日の三連休は、笛吹川に行く予定であったが、ヤマケイJOYの取材が17日に入ったので準備を考えて日帰りの沢歩きに変更。
さて、どこへ行くか。
猛暑の続く関東地方。連日35度前後の日々が続いている。この気温であれば、やはり夏の定番「小川谷廊下」で決まりでしょう。
帰宅してから知ったが今日の千葉の最高気温は36度。
どうりで小川谷の水がぬるかったわけだ。

7月15日(土) 猛暑

敦子はここのところ学校の勉強に忙しく、毎日三時間しか睡眠をとっていないという。本当は5時に出発したかったのだが、しばらく眠らせてやることにして、のんびり支度をする。
8時30分、四街道を出発。
首都高から東名にかけて、ものすごい渋滞。しかも車外気温を見ると摂氏44度。
結局玄倉に到着したのは14時。四街道から130kmなのに5時間半を費やした。
14時20分穴ノ平橋近くのいつもの広場に車を止めて大急ぎで沢支度を整えて、谷へ下降。幾つかのコンクリートの堰堤を下っていくがきちんと鉄梯子あるので、楽。堰堤を下降する厄介さを想像して敬遠する人が多いらしく、へんてこな踏み跡が幾つかあるが、堰堤のある沢を下降するのが確実である。私も堰堤の下降を嫌って小川谷本流へ直接降り立とうとして厄介な処理に遭遇したことが何度かある。
小川谷本流に降り立って、F1の前でロープを出して敦子とアンザイレン。
F1の下で釜に膝まで浸かる。
ぬるい。水が温かく感じる。小川谷は5月でも水がぬるく感じるが、今日はさらに温かい。
今日は水量も少ないようでF2もほとんど濡れることなく上に出ることができた。すべての滝とちょっとした段差はビレイしながらのんびり登っていく。
途中で、6人ほどの若者たちが遊んでいるのに追いついた。楽しそうにしている。私たちはのんびり登っていたが、追いついてこなかったので彼等は沢を下降中だったのかもしれない。
ツルツルの大岩は残置されている長いスリングを利用して難なく登る。
今日は水量が少なく水の中をざぶざぶ歩いていけるので行程がはかどる。
石棚を越えて再び休みキャラメルを口に入れた。
17時46分、堰堤を越えて終了点に到着。ロープとハーネスを外し、ヘルメットと共にザックにしまう。
敦子にロープのたたみ方を再度教え、彼女にたたんでもらう。無意識の内に自然にたためるようになるまでもうしばらくかかりそうだ。
沢通しに少し登り、適当なところから右岸の斜面を登る。古いワサビ田の跡があって、一番上からはおいしい清水が湧いている。
ここで大休止。ザックをおろし、水を飲んで渓流シューズを脱いで運動靴に履き替えた。
18時10分、下山を開始する。ただし下山といってもワサビ田から下降するのではなく一旦、斜面を登る。踏み跡の薄い斜面を10分ほど登っていくと東沢乗越と穴ノ平橋を結ぶ登山道にぶつかる。
ワサビ田から50mほど上部に下山路があることを知らない初めて小川谷を訪れる人は戸惑うと思う。
崩壊の進む登山道だが、最近は安定してきたのかフィックスロープを頼りに以前よりも楽に通過。ただし沢を横断する時に対岸の踏み跡を見つけづらいところが数箇所ある。用心深く観察すればすぐに見つかるのだが初見の夜間下降だと苦労するかもしれない。
しっかりとした踏み跡を「テゼの歌」をうたいながら歩く。
夕暮れの山の中。
ヒグラシが鳴いている。
敦子が言う
「となりのトトロみたいだね」
「むかしは四街道でも夏の夕方になるとヒグラシが鳴いていたんだよ」
焚き火の煙が谷にたなびいている。どこかでキャンプをしている人がいるようだ。
幸せな一日だった。


穴ノ平橋(標高590m)14:20
小川谷入渓点(標高515m)14:33
ツルツルの大岩下15:19--16:01
石棚16:48--17:03
終了点の堰堤17:45
ワサビ田17:53--18:10
穴ノ平橋(標高590m)18:56


昨年はお母さんがここで奮闘したんだよ
ふうーん・・・

水量が少ないので、通過も楽
下の写真は昨年2005年8月27日の状態、水量がまったく違う